こんな症状が出やすくなるタイプです
- 傷ができてから、もしくは手術後から調子が悪いところがある
- お腹の調子を崩しやすくなった
- 手足やお腹に冷えを感じやすくなる
- 傷や手術の跡が赤黒く、痛みや痒みがある
- 傷がある箇所の裏側や表側がつっぱる感じがある
このタイプは手術痕や過去の傷により、痛みや不調を引き起こすタイプです。
傷自体の痛みがある場合でもそうでない場合でも、傷があることで経絡の流れが悪くなることが原因です。
経絡は道路のようなもので、普段は舗装された道路のようにスムーズに走行出来ますが、
経絡上に傷ができるとガタガタとしたオフロードのような道になるため、
気や血液、水の流れがスムーズではなくなり、
滞りや不足を起こし、痛みや不調の原因となります。
傷口をチェックするところからスタートします。
まずは傷自体に痛みがあるかを気をつけながら軽く押して確認します。
これは傷口の組織が癒着しているかどうかのチェックになります。
中で癒着している場合、普段は痛みがなくても押すと痛みや違和感があることもよくあります。
傷以外にも腹診をすると以下のような箇所に反応が出やすくなります。

傷口をチェックするところからスタートします。
まずは傷自体に痛みがあるかを気をつけながら軽く押して確認します。
これは傷口の組織が癒着しているかどうかのチェックになります。
中で癒着している場合、普段は痛みがなくても押すと痛みや違和感があることもよくあります。
傷のタイプも
ほとんど目立たないものから、
赤黒く腫れ上がったもの、
色は目立たないが膨らんでいるものなど様々ですが、
まずは押した時の痛みがあるかをチェックします。
この時の痛みはチクチクとした、少し刺さるような痛みがあるかと思います。
この反応は血液の滞りである「瘀血(おけつ)」の反応で、「刺痛(しつう)」といいます。
つまり、癒着により血液が停滞して、代謝しにくい状態とも言えます。
軽く押した時の痛みの他にも
左下腹部にも反応が出やすくなり(瘀血のエリア)、身体全体の血液の流れを悪くしてしまいます。
このように、傷があることで気や血液の運搬がスムーズに行かなくなり、
傷と同じ経絡上やそれに関連した痛みや不調の原因になることがあります。
また、以下のイラストのように傷自体の原因だけでなく、
普段の生活の中で血液の滞りにより瘀血を作ってしまうことも、
痛みや不調を助長させてしまいます。

瘀血ができやすくなる原因は様々ですが、
・肝臓への負担
→アルコールや薬の長期服用、眼精疲労、食品添加物など
・ストレス
・過労
などがあります。
これらの施術も並行して全身の血流を良くし、かつ傷口への血流も修復していくことで痛みや不調も軽減していきます。
瘀血については以下のページから詳細をご覧になれます。
お腹の傷があると起こりやすい症状
それは内臓下垂です。
傷口ができたことで、腹筋の内臓を支える機能が落ちる箇所ができてしまうために起こります。
内臓下垂という言葉はあまり聞きなれないことかもしれませんが、色々言い換えられた言葉で耳にしていることがあるかもしれません。
例えば、ぽっこりお腹。
これは脂肪が増えているだけでなく、そのほとんどが腹筋で内臓を支えられなくなり、
腸が垂れ下がり、お腹が出てしまうことでなってしまいます。
お腹に傷があるとこれが顕著に出ることがあります。
また、骨盤がズレている、もしくは骨盤が歪んでいるなども起こりやすくなります。
腸やその他の内臓などの重さと、それにより周りの筋肉も伸長されるので、結果としてそれらを支えている骨盤が歪んでしまうからです。
傷が原因で起こる内臓下垂によって引き起こされやすい症状
- 膝の痛み
→内臓下垂によって骨盤が前傾し、前ももやすねの筋肉にかかる負担が大きくなります。
また膝が外を向きやすくなることで膝の痛みを引き起こします。 - 首・肩の痛み
→腹筋が弱くなると、肩甲骨が内すぼめ(巻き肩)になり、頭が落ち、首や肩の負担が大きくなります。
また、肩の場合、肩甲骨の位置が下がるので肩関節の動きが鈍くなり、五十肩の原因にもなります。 - 消化器系の症状
→内臓は正しい位置にあることで、そのはたらきができますが、内臓下垂でははたらきが鈍くなってしまいます。
この状態では内臓の代謝が悪くなるので、消化器全体の動きが鈍くなり、腹痛や便秘・下痢、食欲不振や消化不良の原因となります。 - 下半身の冷え
→物理的にソケイ部を押し潰すような力が加わるため、下半身への血流が悪くなります。 - 姿勢不良
→内臓下垂により、骨盤が前傾、巻き肩、頭が落ちるということが続くと筋力が低下し、猫背などの姿勢不良の原因にもなります。
お腹の傷だけでなく、膝や腰、首の傷もその周囲の筋力を落とすため、
首の後ろに傷があれば、首の前にある筋肉(胸鎖乳突筋や斜角筋など)が緊張しやすくなり、
腰に傷があれば、反対の作用をしている腹筋に負担がかかり、
膝の前側に傷があれば、ハムストリングスなどの足の後ろの筋肉に負担がかかりやすくなります。
どんな治療をする⁇
・気の流れの調整
・肝機能の回復
・腸内環境の回復
・身体のデトックス
・傷のある経絡に不調があれば関連する症状の回復
+解毒作用のあるシソやニラを食事に取り入れる
これにより上記のような腹診の反応が経穴の効果により軽減・もしくは消失し、場合によってはその場で症状も軽減することもあります。
また、傷口に刺すような鋭い痛みや、重だるい痛みがある場合は軽減し、徐々に不快ではなくなり、傷口やそれに関連する症状も軽減していきます。
それにより施術を続けていくと手足やお腹への血流も良くなり、腸内環境が整い,自律神経が安定する効果もあります。
※傷口の施術は瘀血の施術と同じように副作用(だるくなる〜酷いと蕁麻疹が出るまで)が出やすいので、一人一人の回復力に合わせて、副作用が出ないように注意して施術しております。
そのため、効果が感じられるようになる時間に個人差が出ます。
予めご了承いただきますよう宜しくお願い致します。
経絡ガタガタ古傷タイプにおすすめのセルフケア
瘀血を作らないようにすることが重要になります。そのため、
・身体を温める
・頭の上を冷やす
・軽い運動をする
・深呼吸をする
などがおすすめです。
また、内臓下垂を改善・予防する方法も2つご紹介します。
ドローイン
腹筋に力を入れ、姿勢をよくします。
立っている、座っているだけの時でもできる簡単トレーニングです。
まずはどのタイミングで行うか(例えば電車での通勤中や車の運転中、買い物をしながら店内を歩いている時やキッチンに立っている時など)を決めておくと習慣化しやすいかもしれません。
30〜60秒キープ、1日に何回でもOKです。

内転筋アイソメトリック(等尺性運動)トレーニング

こちらは座っている時(立っている時もペットボトルなどを使うとできます)に、内ももを強化するトレーニングです。
トレーニングといっても、関節を動かさずに筋肉を収縮(等尺性運動=アイソメトリック)させるので、膝が痛い方にも安心して行えます。
下の図ではボールを使っていますが、タオルを畳んだものや、クッションなどでも代用できます。
お電話ありがとうございます、
かがみ鍼灸治療院でございます。