こんな症状が出やすくなるタイプです。
- 普段元気だかある時どっと疲労を感じやすい
- お腹が張りやすく、排便で下しやすい
- ストレスが溜まると消沈するよりイライラしやすくなる
- 酷い頭痛や肩こりが慢性化しやすい
- お酒をたくさん飲む(それにより調子を崩すこともある)
このタイプは、肝臓で処理することが多くなり過ぎて炎上し、血液の滞りを作り、上半身に熱症状を起こします。
肝臓に血液が停滞して重くなるため、右肩が引っ張られたり、骨盤が左側に回旋しやすくなるので、
右半身の不調が出やすくなります。
腹診では以下のような反応が出ることが多いです↓

お腹の反応
右の肋骨の際に沿って圧痛(押した時の痛み)や硬さ、場合によっては過敏により身体をのけ反るようなこともあります。
ちょうどこの下に肝臓自体があるので、むくみや血液が充血していると肝臓が大きくなるので、反応を触知することができます。背中の反応もこの位置に肝臓があるので、その上の筋肉に反応が出ます。
また、肝臓は全身から集められた血液を貯蔵するはたらきがあります。
これはお腹の左下から臍(へそ)の反応で、全身から集められた血液を肝臓に送る門脈という静脈によるものです。
先ほどのように、肝臓自体がむくんでいたり、充血していると、集められた血液を肝臓に送ることができず、門脈にうっ血(血が溜まる)するので、このあたりに反応が出ます。
頭・背中の反応
これと同じように、頭や首の血液も回収するので、肝臓自体がむくんでいたり、充血していると頭や首に血液がうっ血するので、頭のてっぺんや頭の付け根の右側(頭の血管は肝臓に変える時に右側を通るため)に反応が出ます。
右胸椎7〜9番の真裏あたりに肝臓があるため、この辺りに反応が出ます。
瘀血が多いと、この部分がボコッと膨れて見えたり、その部分だけ刺すような痛みがあるなどの特徴があります。
肝機能炎上タイプの痛みの特徴
後述しますが、肝臓炎上タイプの方は、肝臓が「実(じつ)」の状態です。
「実」の場合、上記の反応のあるところを押された時の特徴として「刺痛」という、文字通り刺されたような鋭い痛みとなることが多いです
(触診の際には不快にならないよう反応を診ながら注意して行っているのでご安心ください)。
また、首や頭、また施術で使うツボなどは熱感があったり、むくんでいるような感覚があるがこのタイプの特徴です。
反対の肝機能ヘロヘロ…肝臓お疲れタイプの方は肝臓が「虚(きょ」の状態です。
「虚」の場合、上記の反応のあるところを押された時の特徴としてはくすぐったい、または力がなく柔らかなことが多いです。
「実」のタイプとは異なり、熱感やむくんでいることは少なく、筋肉やツボがへたっている(力のない感じ)ような感覚があります。
肝臓が炎上しているとはどんな状況?
これは東洋医学の「虚(きょ)・実(じつ)」の「実」を表します。
色々ネットなどでも載っていますが、簡単にいうと、
・働く容量が大きく、被害を受けきれるように容量を大きくして対処するのが「実」
・働く容量が少なく、被害を受けないように容量を少なくして対処するのが「虚」
ということになります。
これは身体のタイプを表すようなもので、
不調や、病症を表すものではなく、あくまでも有害物に対してのそれぞれの対処法になります。

ですが、「虚」も「実」もそれが過ぎると、不調や健康に害をもたらします。
例えばストレス過多や、アルコール過多、目を酷使し過ぎたなどが肝にとっての有害物に該当します。

「虚」の体質の人が、有害なものにより、その臓器の機能が低下して、生命力が乏しくなり、不調や痛みになるものを虚による病症=「虚証」といい、
「実」の体質の場合も、有害なものに対抗しようと機能を亢進して、バランスを崩し、不調や痛みの原因となるようものを実による病症=「実証」としています。
虚・実どちらが良い悪いでもない。
また、「虚」と「実」どちらが良い、というものではありません。
その人が生命活動をする上で、バランスの取れた体質でいることが最も健康とされています。
そのため、身体全体のバランスにより、
どこかを「虚」から「実」に、「実」から「虚」にすると、
バランスが崩れてしまい、不調や痛みの原因にもなります。
肝は五行では「木」になるので、自然の中をイメージして実が虚に、虚が実になるとどのような変化があるのかをイラストにすると以下のようになります。
実のタイプが虚に近づくと

虚のタイプが実に近づくと

つまりは、
「虚」の人を有害なものにより「虚」にし過ぎない、
「実」の人を有害なものにより「実」にし過ぎなければ、
不調や痛みが起こらず、
「虚」の人は「虚」を維持し、
「実」の人は「実」を維持すると、
健康を保つことができる、ということになります。
そして施術では、「実」が過ぎてしまっている時は、正常な範囲の「実」に戻すような施術や、その正常な範囲を保てるような施術を行うことで、身体のバランスを整えていくと、不調や痛みが軽減していきます。
どんな治療をする⁇
・肝機能の回復
・瘀血の除去
・腸内環境の回復
・免疫器官の回復
これにより上記のような腹診の反応が経穴の効果により軽減・もしくは消失し、場合によってはその場で症状も軽減することもあります。
肝機能が炎上している場合、肝臓の有害物が身体に溜まり、瘀血ができていることが多いです。
そのため、腹診時に刺すような、あるいは不快な痛みが出ることが多いですが、施術をしていくと経穴の効果により軽減・もしくは消失していきます。
また施術を受けていくと代謝がよくなり、突然の酷い疲労感や痛みや不調も軽減されていきます。
肝機能炎上、肝臓お疲れタイプにおすすめのセルフケア
特に現代では「肝」を病む有害物(ストレス、アルコール、薬、眼精疲労、糖質、添加物etc.)が多く、
「肝」の虚・実に合わせて施術・セルフケアをすることが重要になります。
特にアルコールや糖質と添加物、眼精疲労はそれぞれ気をつけることができるので、日頃からケアしていくことで
「肝」へのダメージを軽減することができます。
アルコール、添加物、長期に服用する薬の対処法
アルコールや添加物、長期に服用する薬などは、身体にとっては有害物と認識されてしまいます。
ですが、摂らざるおえない時や、知らずうちに摂ってしまう、飲まなくてはならない薬がある、ということも多いかと思います。
そこで、身体をデトックスする方法が、シソやニラを摂取することです。
シソやニラは「肝」や「腎」の解毒作用があります。
また、しじみ(貝)は強肝作用があるのでこちらもおすすめです。
眼精疲労の対処法
眼精疲労には蒸気でホットアイマスクやメグリズム、電子レンジで繰り返し使える小豆の入ったものや、USBに繋いで使えるアイマスクなどもあるので、休憩時間にこまめに目を温めると効果的です。
また、目を温めることだけでなく、遠くを見ることも眼精疲労には効果的です。
眼精疲労はパソコンやタブレット、スマホなどは近くを見るため、目のレンズを調節している筋肉を酷使することで起こりますが、反対に遠くのものを見るための目にある筋肉を使うことで、近くのものを見る筋肉が緩めることができるからです。
糖質の対処法
糖質については、少し糖質を多くとっているかも…とお心あたりのある方は、思い当たる糖質をピックアップして、その糖質をまずは半分にしてみましょう。
期間は2週間。(2週間すると大分なれてくるそうです)
その後もうその半分にしていくと、身体の変化を実感できるようになっていきます。
お電話ありがとうございます、
かがみ鍼灸治療院でございます。