当院で使用する鍼は2種類です。
①毫鍼(ゴウシン)
刺すと聞くと少し怖さもあるかと思いますが、鍼の細さは直径わずか0.14ミリと髪の毛よりも細く、また先端も丸くなっているので、刺した時もほとんど痛みを感じにくい作りになっています。
また使い捨てのディスポーザブルの鍼を使用していますのでご安心ください。


②てい鍼
続いて紹介するのは「てい鍼」という刺さない鍼です。
先端ではなく、先の丸い方で刺さずにツボを圧迫して使う鍼なので、よりソフトな刺激で痛みはないので、刺された時のチクッとする感覚が苦手…という方でも構えることなく施術することができます。
こちらも施術後に毎回消毒をしていますのでご安心ください。


鍼って刺さないと効果ないんじゃない? たくさん刺さなくていいの?
と、ここでこのような疑問を抱かれることもあるかも知れません。
ではなぜ低刺激で効くのか?
なぜ刺さなくても効くのか?
筋肉を狙って刺す方法とは違い、
ツボに刺鍼する場合、
適切な箇所に、適切な刺激量を加えることで最大限の効果が発揮されます。
つまり、刺せば刺すほど効く、というわけではなく、適切な刺激を加えると最大限のツボの効果を発揮するということです。
その逆で、ツボへの刺激が強すぎると、
- 好転反応を超えて身体のダメージだけになる
- 施術中や施術後に腰が痛くなるなど身体のどこかに痛みが出る
- 術後翌日頃に蕁麻疹や発熱をする
ということもあります。
ツボへの刺激はこのようにとても効果を発揮する反面、刺激量を間違えると身体に大きなダメージを残してしまいます。
薬の服用をイメージされるとわかりやすいかもしれません。
たくさん服用すればよくなる、のではなく、かえって副作用が出たり、オーバードーズにより身体に負担をかけてしまうことがありますよね。
これは鍼刺激による施術でも同じことが言えます。
かといって低刺激過ぎても効果はないので、効果を最大限できるように刺激量を調整できるこの2種類の鍼を使用しています。
この施術方法だと、
- 過敏な自律神経系の症状
- 身体の回復力がない(すぐ症状が戻る、寝たり食べたりしても回復しない)
- 鍼が苦手
という方にも、刺激量を少なく効果的な施術方法ともいえます。
※筋肉を狙って刺鍼しているのではないため、
痛いくらいに、あるいはたくさん刺して効果があるという施術方法ではありません。
そしてもちろん、患部に直接刺して施術することもありませんので、ご理解・ご了承いただきますよう宜しくお願い致します。
お灸をすることもあります。
お灸と聞くとまず「熱そう」というイメージを持たれる方が多いようです。
ですが、当院で行なっているお灸はいずれも全く熱くありません。
というのも使用している鍼の記事にも書いたように、当院の施術の目的は
「最小限の刺激量で、最大限の自然治癒力を引き出す」ことなので、
強い刺激となる熱いお灸はしません。
ではどんなお灸をするのか?なぜ熱くなくても効果があるのかを解説していきます。
当院で行うお灸は3種類です
透熱灸
最近ではあまりやらない手法ですが、古来よりお灸というとこの透熱(とうねつ)灸のことを言います
(専門学生時には誰もが経験している必須科目でもあります)。
このお灸の目的はツボを直接温めることです。
お灸と皮膚の間には「紫雲膏」というやけどなどに使う漢方薬の軟膏を塗ります。そうすることでやけどの予防、お灸の安定ができます。
後述する温灸よりも直に熱を加えるので、刺激の量としては大きく、ツボの冷えが強い箇所に使います。と言っても紫雲膏を塗っているのでほとんど熱さを感じません。
熱さを感じなくても、ツボの温度が上がり、その経絡の流れが良くなることを重視しています(経絡の流れが良くなると同時に症状の軽減や腹診の反応を良くすることができます)。

温灸
温灸は透熱灸よりも温度の低いお灸で、ツボを温める効果により、経絡の流れを良くする補助的な役割をします。
また、患者さん自身のセルフケアなどで行なっていただくこともあります。
(お灸をするツボの位置は施術中にお知らせしてマーキングします)
こちらも温かいくらいの刺激なので安心して受けられます。

塩灸(隔物灸)
隔物灸(お灸の間に薬効成分のあるものを入れて、温熱と共に効果を与える方法)の中でも効果が高く、施術がしやすいことで塩灸をしています。
この方法はよく花粉症や鼻炎などのアレルギー疾患の治療で行います。
お灸を行う箇所はおへそです。
しかし、これも直接お灸をするのではなく、和紙と塩の上にお灸を乗せるので、跡が残ることはありませんのでご安心ください。
なぜおへそなのかというと、アレルギーの原因は腸内が冷えることで起こる腸内環境の悪化によるものだからです。
そのために、おへそを温めると直接腸内を温めることができるため、アレルギー疾患の緩和の効果が期待できます。

今回ご紹介したお灸は必ずしも行うものではありません。
検査や施術をして、適応かつ効果があると判断した場合にのみ行なっております。
また、皮膚が敏感な方や、どうしてもお灸は苦手という方には行いませんのでご安心ください。
お電話ありがとうございます、
かがみ鍼灸治療院でございます。