ひと口に頭痛といってもタイプによってその症状も変わります。

緊張性頭痛
・ズーンと鈍い頭痛がする
・痛み止めを服用すると緩和される
・温めると緩和される
・マッサージなど筋肉を緩めると軽減する
・ヘルメットを被されているように頭痛がする
偏頭痛・群発性頭痛
・ズキズキとした頭痛
・痛み止めを服用しても変わらない
・吐き気を伴うこともある
・視界がぼやけて見えなくなる
・前触れとして目がチカチカする(閃輝暗点)
それぞれの頭痛の原因
緊張性頭痛
この頭痛の原因は筋肉の緊張(収縮)です。
背中や頭、首・肩周りの筋肉が硬くなることで、頭の周囲の血管を圧縮したり、筋肉そのものの収縮により痛みが出ます。
筋肉の収縮や血流が悪くなることで起こる頭痛が緊張性頭痛、ともいえます。
緊張性頭痛の特徴として
・ズーンと頭が重い
・肩や首が凝っている
・ヘルメットを被せられたような痛み
などがあります。
偏頭痛・群発性頭痛
この頭痛の原因は血管の拡張(広がる)です。
頭の周囲の血管への血流量が増加したり、何らかの原因により、血管が拡張することで血管周囲の神経に触れることで痛みが出ます。
血管が拡張して神経からくる痛みが偏頭痛、ともいえます。
また目の奥をスプーンでえぐられるような痛みと言われている群発性頭痛の原因も視床下部(生命維持に関与するところ)の血管の拡張によるものなので、偏頭痛と合わせてご紹介します。
偏頭痛の特徴として、
・ズキズキとした拍動性のある痛み
・吐き気を伴う
・フラフラしたり、頭を動かしただけでも気持ちの悪い痛みが起こる
などがあります。
混合性頭痛
あるときは緊張性頭痛、あるときは偏頭痛というように2つの頭痛の症状が起こるタイプです。
対処法が異なるので、「この痛みはどちらなんだろう…⁇」と苦しみながら判断しなくてはいけません。
この場合、簡易的な判断方法があります。
緊張性頭痛と偏頭痛を見分ける方法
緊張性頭痛と偏頭痛の違いは
周りの筋肉に原因があるのか、それとも血管や神経などの内部に原因があるのか、ということです。
この違いにより、簡易的ではありますがどちらの頭痛なのかを見分けることができます。
方法は簡単で、座りながらお辞儀をして痛みや不快感が強くなると偏頭痛、
お辞儀をしても座っている時とそんなに変わらなければ、緊張性頭痛、と見分けることができます。
偏頭痛の場合は、血管の拡張により、神経が圧迫されて痛みが出ています。この状態で腰を前屈すると、脳から脊髄を覆っている髄膜も伸長されるので、さらに神経が圧迫されるため、痛みがより強くなります。
対して緊張型では、髄膜よりも表面にある筋肉の硬直によるものなので、髄膜が伸長されても影響がなく、痛みも変わりません。
(※あくまでも簡易的な鑑別方法なので必ずというわけではないことをご了承ください)

このように、
・緊張性頭痛では頭から肩、背中の筋肉の硬直
・偏頭痛や群発性頭痛では血管の拡張
・混合性頭痛はこの2つ
と、頭痛にはタイプごとの原因があります。
ですが、西洋医学的には、痛み止めや、偏頭痛には血管を収縮するような薬を処方したり、
マッサージでは硬直した頭から背中にかけての筋肉へのアプローチを行い、
整体では筋肉が硬直、血流をよくする姿勢に関するアプローチを行われているなど、あくまでも「頭痛」に対してのアプローチをされているかと思います。そのため、
- 以前よりかは症状が良くなったが、まだ痛みが残っている
- あまり症状が変わらない
- 筋肉をほぐすのを忘れてしまったり、施術を受けないでいると、症状がぶり返してしまう
- 自分に合った薬に出会えない
といった方も多いようです。
西洋医学では、上記のように頭痛を分類して、それぞれの頭痛に対しての対処法がありますが、
身体のタイプこどに原因・施術方法が異なる東洋医学的な見方では更に細分化して分類して一人ひとりの身体に合った施術を見つけることが出来ます。
つまり、頭痛を起こす機序も身体のタイプにより変わってきます。
それにより、先程のように頭痛を繰り返している場合は、このような隠れたタイプ別の原因を鑑別し、施術することで解決の糸口が見つけることができるかもしれません。
どの身体のタイプでも頭痛の症状が出ることもありますが、
今回はその中でも頭痛の原因をつくりやすい身体のタイプを4つ、それぞれ
・なぜ頭から背中の筋肉の硬直、血管を拡張させて頭痛を引き起こすのか、
・そんなとき身体には他にどんな反応が出ているのか、
・それに対してどのような施術をしていくのか
をご紹介していきます。
①身体の糖化と糖代謝異常タイプ
腹診を行うと以下のような箇所に反応が出ることが多いです。

糖は摂取し過ぎると身体に蓄積して、筋肉を硬くする性質があります。それにより頭から背中の筋肉も硬くなり、頭痛の原因になります。
また、糖が多いと自律神経が乱れやすく、血管の収縮ー弛緩のはたらきが鈍くなるため、天候の変化や季節の変わり目などに頭痛が起こりやすくなるのもこのタイプの特徴です。
②血流の大敵、瘀血(おけつ)タイプ
腹診を行うと以下のような箇所に反応が出ることが多いです。

このタイプは後頭部の右側や頭のてっぺんで血流を堰き止めてしまうため、首・肩回りの筋肉への負担が大きくなります。また,この状態が慢性化すると,脳への血流も滞るようになるため、自律神経系にも影響することで,直接血管・神経にも影響し、頭痛になってしまう原因となります。
またこのタイプの痛みは刺すような鋭い痛みや鈍痛、症状が慢性化しやすいなどの特徴があります。
③眼精疲労による脳下垂体お疲れタイプ
腹診を行うと以下のような箇所に反応が出ることが多いです。


原因はパソコン作業などで画面と目の距離が近くなり、頭の位置が下がることで首肩周りの筋肉の硬直を起こし、
目の疲労により頭の中にある蝶形骨が歪むことでとホルモンバランスが崩れて、回復しづらい身体になる、環境への対応(天候の変化も含む)が鈍くなり、頭痛の原因になります。
また,脳下垂体の反応は肩甲骨にある「曲垣(きょくえん)」というツボに反応が出るので、曲垣が硬くなると、肩甲骨周りの筋肉を硬直させてしまい、頭痛になることもあります。
④体温調節が苦手な腎虚タイプ
腹診を行うと以下のような箇所に反応が出ることが多いです。

「腎虚」とは五臓の一つである「腎」の力が弱くなることです。
「腎」の力が弱くなると、腹筋の張りがなくなり、内臓を支えられなくなります。
これを内臓下垂と言い、それにより背筋や腰で身体を支える比率が変わり,頭から背中の筋肉が硬直しやすくなり,頭痛になってしまう原因となります。
また「腎」は「心」と共に体温調節に関わりますが、腎虚になるとそのバランスが崩れて、身体の中で熱が上昇し、頭が熱く、足がつめたくなります(心腎不交)。
それにより頭の血管が拡張するので、偏頭痛になることがあります。
どんな治療?
それぞれのタイプに合った経穴(ツボ)を使い、組み合わせることで、以下のような効能があり、腹診や主訴の反応を軽減していきます。
①身体の糖化と糖代謝異常タイプ
膵臓機能の回復(身体に溜まった糖の除去と糖代謝UP)
腸内環境の回復 免疫機関の回復など
+普段の生活の糖質コントロール
これにより、まず首肩周りの筋肉の疲労が溜まりにくくなり、筋肉が緩むため、頭痛の程度や頻度も軽減します。
また施術を続けていくと腸内環境も変わるので、姿勢が良くなる、天候の変化による頭痛が以前より楽かも、と実感されることが多いです。
②血流の大敵、瘀血(おけつ)タイプ
肝機能の回復 腸内環境の回復 頭の熱を下げる
身体のデトックス 気の流れの調整など
+解毒作用のあるシソやニラを摂る。
↪︎これにより、頭から背中の筋肉が緩み,刺すような鋭い痛みが軽減します。
またマッサージなどで押されると痛いという場合でも不快ではなくなります。
施術を続けていくと血色が良くなる、お腹の調子が良くなり,腸内環境が整い,自律神経も安定する効果もあります。
※瘀血の施術は副作用(だるくなる〜酷いと蕁麻疹が出るまで)が出やすいので、一人一人の回復力に合わせて、副作用が出ないように注意して施術しております。
そのため、効果が感じられるようになる時間に個人差が出ます。
予めご了承いただきますよう宜しくお願い致します。
③眼精疲労による脳下垂体お疲れタイプ
目の回復 肝機能の回復(目の回復に関係)
下垂体の機能回復 内臓を引き上げる
+メグリズムなどで目を温める
頭や背中の筋肉が緩むだけでなく,蝶形骨の歪みが良くなることで,ホルモンバランスが整い、睡眠の質が良くなる、朝の目覚めが良くなります。
また,骨盤周りの筋肉が動きやすくなるため,歩幅が大きくなり歩きやすくなる,などの効果も期待出来ます。
④体温調節が苦手な腎虚タイプ
腎機能の回復 内臓を引き上げる 機能が流れの調整 呼吸器系の回復など
+お腹を冷やさないようにする(冷たい飲食物を控えるなど)
↪︎内臓が引き上がることで、内転筋や腹筋に力が入りやすくなります。それにより姿勢が良くなり,頭痛の軽減と共に首肩周りも楽になると実感されることが多いです。
また,体温調節も徐々にできるようになるので,偏頭痛の症状はもちろん,以前よりも寒がりではなくなった,という方もよく見られます。
※このタイプによる症状は回復するまでの期間は他のタイプと変わりませんが,症状の進行具合により,姿勢や寒がりの回復の速度が大きく変わってきます。
症状の出始めであれば,効果を実感するまでは時間がかかりませんが,お腹から下の冷えが強く,それらが慢性化している場合には効果を実感できるまでに時間がかかることが多いです。予めご了承いただきますよう宜しくお願い致します。
当院ではあなたがどのタイプなのかを検査、判別して施術を行います。
それにより、他で症状が軽減しなかった、もしくは薬を服用しているけど、症状が変わらないという方を根本的に改善します。
もし、不調で悩まれていたら、まだこのようなところにフォーカスして施術をしていないために、痛みや不調が長引いている可能性があるので、是非一度ご来院いただき、ご自身が現在どんな状態なのかを今一度立ち返り、一緒に治していきましょう。


身体の痛みで悩まれている方にはとてもおすすめです。
例えば、腰の痛み、頭痛、めまいなど色々なことに対応して頂けます。
他の病院や鍼灸などではなかなか改 善されなかった場合でもここでは色々なアプローチで対応して頂けます。
通い初に比べ、今ではかなり改善されとても助かってます。
身体の痛みなどでお悩みの方は一度、足を運んでも損はないかと思います。
石井貴之 様 40代男性
お電話ありがとうございます、
かがみ鍼灸治療院でございます。